2008年03月21日(金)更新
“違いがわかる男の・・・” 苦笑い
ネスカフェ・ゴールドブレンド 40年目のリニューアル・・・ ということで、
狐狸庵先生こと、作家の故遠藤周作さんと同じ衣装を着て
同じ黒縁眼鏡で、同じコーヒーカップで、並んでゴールドブレンドを味わう、
実に狐狸庵チックな風貌の俳優唐沢寿明さんとの合成CMは、
かなりの幅の世代で郷愁を感じさせると思うのだが、
私は、別の意味でそのCMを見るたびに苦笑いしてしまう。
何度も書いたが、無類のコーヒー好きである。
三重のかなり田舎で生まれ育って、ようやく娘時代になって街でピラフ?
(チキンライスだったか?)を初めて口にして、その美味さに
『 世の中には、こんな美味い食べ物が存在したのか! 』 と、
脳天直撃チョップ的衝撃を受けるような母に育てられたので、
子供の頃、家で飲むコーヒーといえば、来客時についでに飲ませてもらう
当然ながらのインスタントコーヒーだったが、それはそれで洋風感覚を満喫し
それが、世界的にスタンダードなコーヒーの入れ方だと信じて疑わない
洋食やハイカラな飲み物に関しては悶絶的にカントリーな少年期を過ごした。
中学生の頃、平時の鼻息でも揺れそうなレースのヒラヒラ付きブラウスを着た
近所ではブルジョアで有名なマミちゃんちのお母さんがケーキと出してくれた
レギュラーコーヒーには、今度は私が脳天直撃チョップを喰らったような
衝撃に悶えた。
当然の事ながら香りも味も、インスタントとは全然違うのである。
添えられたミルクも濃厚で、それより何より器が銀色の蓋つき専用容器で、
牛乳瓶からこぼしながら牛乳を注ぐ、我が家のパターンとは全く次元が違った。
そして砂糖がブラウン色で、なんと薔薇の花の形に固まっているのだから、
初見超時空異次元コーヒーワールドとして、中学生の目の前にグワ~ンと
何もかもが異彩を放ちつつ拡がったとしても何の不思議でもない。
うっ・・美味すぎる・・・
・・・ ちゅ~か、ハイカラすぎる。
家へ帰って興奮気味に、マミちゃんちの本格的ドリップコーヒーの話を
無邪気に母へぶつけてみるものの、そのハイカラさはまったく伝わらなかった。
マミちゃんのお母さんから聞いて、丸暗記受け売りの、
道具とか豆の種類とか、ローストの加減とか豆の挽き方とかの説明以前に、
そんなことよりコーヒーという飲料は、
締め方が甘くて湿気させてしまってほとんど固形化したインスタントの瓶から、
ガリガリと、さじ一杯の粉末をようやく掬い取って熱湯を注ぐ作業をもってして
コーヒーの入れ方概念の全てと信じる母にはハイカラすぎて酷だったのだ。
それでも子供心を想う母は、私の興奮だけは伝わったのか、
2、3日して、チョット高級な “ネスカフェのゴールドブレンド” を買ってきた。
たしかに、それまでの湿気た地味なインスタントコーヒーよりは、
味も香りも格段に豊かで美味しく感じたが、インスタントには変わりがない。
『 ふ~ん。 マミちゃんとこのコーヒー
そんなに美味しかったんか・・・ 』 と、
遠くを見つめるように寂しそうにつぶやいた田舎者の母に、
( お母ちゃん、 ちゃうねんコレとは・・・ ) なんて可哀想で言えなかった。
当時、テレビでは、この “ネスカフェ・ゴールドブレンド” は、
狐狸庵先生こと、作家故遠藤周作さんが、ゆったりとコーヒーを味わうCMが
頻繁に流されていたのを今でも鮮明に覚えている。
それから30数年、
その当時のCMそのままに、コンピュータグラフィックを駆使して、
俳優唐沢寿明と架空競演のリメイク版CMが、今茶の間で流されている。
私は、特に最近よく流れるこのリメイク版CMを見る度に、
当時の母には残念ながら絶対伝わらなかったドリップコーヒーのことを
ついつい思い出してしまうのだ。
私が、弊社でシンボリックに扱う純国産最高級皮革紳士鞄【國鞄】の、
マスコミ向けプレスリリースを書くときはいつも、
【違いがわかる男の最高級皮革紳士鞄】 というフレーズを頻繁に使う。
思いきってカミングアウトすると、
当時のネスカフェゴールドブレンドの超有名なCMコピー
【違いがわかる男のネスカフェ・ゴールドブレンド】
が、どうにも頭にこびりついていて・・・
マスコミ限定のプレスリリースとはいえ
結果的にそのフレーズをモロにパクッたことになる。
最近のTV画面にそのCMが流れるたびに、
私は自虐的な苦笑いを密かに浮かべているのだ。
自称、違いがわかる男は
新旧2つのキャッチコピーの “違いがわかる男の” までの8文字の
違いがわからん男や! ・・・と。
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成功の反対は決して失敗とは限らない
学びの経験として必ず後に生きる
勇敢にチャレンジする事が大切なのだ
そして成功か、学びの経験を着実に得ようではないか!
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